呑みゅにけーしょん

お酒やダイエットのことが中心ですが、日々感じたこともたくさん書いていきたい。

ウイスキー転売問題について経済学の観点から斬る!!この原酒不足を乗り切る方法とは?

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8月29日は竹鶴政孝さんの命日であったということもあり、ニッカウイスキーを飲まれている方が多い夜だったのではないでしょうか。

 

そんな中、ウイスキーに関しては暗いニュースもいくつか流れていますよね。

 

例えばこのニュースです。

www.asahi.com

 

希少のウイスキーを転売するどころか、中身まで違うという...

 

今回はこういった犯罪の原因にもなっているウイスキー転売問題について書きました。

 

 

なぜウイスキーの転売が起こるのか

では、ビールの転売はほとんど起こらないのに、どうしてウイスキーは転売されるのでしょうか。

 

それには大きく2つの理由があります。

それは、

  • 熟成を必要とするため、急激な需要の増加に対応できないから
  • アルコール度数の高さのおかげで長期保存が可能であり、他の飲食物と比べて取引が容易だから

です。

 

まず、熟成について。

 

ウイスキーはビールなどのお酒と違って、熟成することによって樽の風味がウイスキーの美味しさを作り出していきます。

 

したがって、熟成することが必要不可欠なのです。

 

しかし熟成には時間がかかります。

 

例えば山崎12年のように、ウイスキーの銘柄の後ろに年数が書いてあることがありますよね?

 

それは「そのブランドに用いている原酒は最低でも12年熟成してありますよ」という意味です。

もちろん12年より長く熟成した原酒も使われている可能性があります。

 

年数の書いてないウイスキーをノンエイジと言いますが、それらも熟成した原酒が使われていないわけではないのです。

 

なので、そういったお酒を飲むならば何年も前から準備していないといけないわけです。

 

これでは急激に需要が増加したからといってそれに対応できません。

 

そしてもう1点が、取引商品としての扱いやすさ。

 

ウイスキーはアルコール度数が高いので、基本的には賞味期限はありません。

 

そのため、長期で保有しても価値は下がらない。

それどころか、長期保存することでプレミア感も高まる、という投機目的の人にとっては良い商品なわけです。

 

こういった理由で、ウイスキーは転売商品としては最高のお酒だったということになりますね。

 

ウイスキーの転売例

実際、ウイスキーはどれほどの値段で転売されているんでしょうか。

 

まずは山崎12年

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メーカー小売希望価格8500円に対して2.5倍の21400円!

 

そして白州

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こちらはメーカー小売希望価格4200円なので1.9倍の7315円ですね。

 

最後に響17年

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メーカー小売希望価格12000円に対して3倍以上の36945円!

 

これは一般客からするとしんどいですよね〜。

 

そして転売ヤーからしたら良い商売ですね〜。

 

経済学的には転売も正しい??

水とダイヤモンドのパラドックス

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僕は一応経済学部で少し経済学を齧った立場なので、経済学の観点からこのウイスキー転売問題に関して考えてみます。

 

水とダイヤモンドのパラドックスというお話を聞いたことがありますか?

 

水は生きる上で絶対に必要なもので、ダイヤモンドは生きる上で全く必要のないものです。

 

しかし、水とダイヤモンドの価格を考えてみるとどうでしょう。

 

水はとても安いのに対して、ダイヤモンドはとても高価になっています。

 

この例は、物の価格は、そのもの自体の価値ではなく、希少性によって決まるということを示しています。

 

ウイスキーの転売も、その観点で考えると納得がいきます。

 

原酒不足によって希少価値の高まったウイスキーが転売市場で高価格で取引されているということです。

 

情報の非対称性

ただ、ここに1つ問題があります。

それは、情報の非対称性という問題です。

 

仮に、世の中にウイスキーが100存在する場合50存在する場合を考えてみましょう。

 

購入する側からしたら、100存在する場合と比べて、50存在する場合の方がそのウイスキーに価値があると考えますよね?

 

その場合、そのウイスキーは希少価値があるので、より高額を支払ってそのウイスキーを手に入れようとするはずです。

 

逆に、販売者(転売者)の立場に立って考えてみます。

 

本当は100のウイスキーが存在していたとしても、50のウイスキーしか存在しないという情報を流すと、本来よりも高い値段でウイスキーを売れることになります。

 

したがって、販売者(転売者)は、本来存在するウイスキー(転売者が保有しているウイスキー)の数を隠すことで、より利益を上げることができるわけです。

 

原酒不足でウイスキーが手に入らないという状況において、転売者がウイスキーラバーの不安感をうまく利用して転売で利益を上げる。

 

そんな状況が今のウイスキー市場ではないかと僕は考えています。

 

解決策

そんな状況の中、資金力もないウイスキーラバー(僕も含む)は泣き寝入りするしかないんでしょうか。

 

そんなことはないと思います!

 

ただ、そういった転売業者からウイスキーを買うのは避けたい!

 

具体的な解決策は2つあると思います!

 

 

良心的なバーでウイスキーを飲む

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1つ目の方法は、希少なウイスキーも扱っている良心的なバーで飲むことです!

 

ウイスキーを儲け話の材料程度にしか考えてない人も世の中にはたくさんいますが、一方で、ウイスキーを本当に愛している人もたくさんいます。

 

そして良心的なバーのマスターさんなどはまさにその様な方であると思います。

 

そういったお店は、転売の対象とされる様な

ウイスキーもしっかり揃えてくださってますし、希少性ゆえに値段を爆上げするようなこともしてはいないと思います。

 

(ちなみに僕が働いているバーも山崎、白州、響、どれも値上げせずに提供しています!←)

 

もしもそのウイスキーが飲みたくなったら、そういった良いお店に行って飲むのが良いと思います。

 

思い切って違うウイスキーを楽しむ

もう一つの解決策は、違うウイスキーを飲むことです!

 

 なんだそりゃ!とお思いになる方も多いかもしれませんが、これって結構大事なことだと思います。

 

ジャパニーズウイスキーシングルモルトが品薄になっていますが、10年もすればまたたくさん市場に出回るはずです。

 

だったら今はそれらを飲むのではなく、今まで飲んだことがないようなウイスキーを試してみるというのもアリじゃないですか?

 

そしてお気に入りのウイスキーが見つかったならなお良し!

 

ないものねだりするのもいいですが、いい機会だと思って新しいウイスキーを開拓していくのも楽しいと思いますよ!

 

ちなみに個人的なおススメウイスキーはこちら

 

グレンモーレンジィ オリジナル 箱入り 700ml
 

 グレンモーレンジは癖がなくて、多分一番飲みやすいスコッチのシングルモルトです。

フルーティーなので、ウイスキー初心者の方にもまずおすすめしたいウイスキーです!

 

 

そしてお次はこちら

 

 オーヘントッシャンスリーウッド!

少し値は張りますが、絶対的におすすめできるウイスキーです!

 

僕自らグラスゴーの蒸留所にも行ってきたので信憑性も高いですよ〜笑

 

転売されたジャパニーズを買うくらいならこれを飲むべきだと思います。

 

まとめ

転売されている高価なウイスキーを見ると、買いたくなる気持ちはわかります。

 

僕も正直お金があったら買ってしまっていると思います笑

 

でも、それでは転売ヤーの思う壺なんです。

 

こんな時こそ、我慢!

 

そして、転売ヤーから買わなくても良いウイスキーはたくさんある!

 

そんな気持ちをもってウイスキーライフをみなさんと一緒に楽しんでいければいいな〜と僕は思っています!

 

それでは!