呑みゅにけーしょん

お酒やダイエットのことが中心ですが、日々感じたこともたくさん書いていきたい。

『人生の勝算』(前田裕二)を読みました。

最低でも週に1冊は本を読もうと思っていたものの、なかなか習慣化するのは難しいものですね。

やっとのことで今月2冊目を読み終えました。

これでKindle Unlimitedの月額分は元がとれた!(レベルが低い笑)

 

今回読んだ本はこちらです。

 

 

人生の勝算 (NewsPicks Book)

人生の勝算 (NewsPicks Book)

 

 

最近女優の石原さとみさんとの交際も噂されている、話題のIT社長ですね。

彼はライブストリーミングサービスSHOWROOMを運営しています。

 

SHOWROOMは僕も数年前アイドルにハマっていた時期に何回か利用したことがありますが、当時はマイナーなサービスという印象でした。

 

ところが今では動画配信アプリとしては国内収益No1だそうです!すごい!

 

そんな彼が書いた本です。

 

内容

 

小学生の頃に母親を失い路上パフォーマンスをしながら生計を立てていた少年時代から、外資投資銀行での営業マン生活、そしてDeNAへと転職してSHOWROOMを事業化するという彼のここまでの人生をたどりつつ、彼が大切にしてきた考え方やこれからのビジョンがこの本では語られています。

 

気になるタイトルの「人生の勝算」とは、彼が人生を送る中で経験してきた”原体験に紐づく、揺るぎない大きな志”であると言います。

 

少年時代に路上パフォーマンスをする中で幾度も試行錯誤を繰り返し、ファンを獲得していく中で感じた手応え。これがSHOWROOMのサービスの原型になっているのです。

 

感想

 

 個人的にITの世界に興味があって最近様々なIT起業家のことを調べたりしているのですが、彼は若手IT起業家の中ではすこし変わったタイプだと感じました。

 

 IT起業家の人は学生時代に起業していたり、就職活動をしなかったりというタイプが多いように感じるのですが、彼は就職活動を経て外資投資銀行であるUBS証券に入社しています。しかも就職活動にあたっては徹底的な自己分析や面接練習をするなど、むしろ就活ガチ勢な大学生だったそうです。

「会社の枠にとらわれないで働きたい」とか「今まで誰もやっていないことをする」というようなことがきっかけで起業する人が多い中、珍しいタイプの起業家だと感じました。

 

でも、彼は学生時代にいくつもの起業アイデアをまとめた起業ノートを作っており、起業の意志は強く持っていたそうです。

結局、人生を捧げてもいいというような事業がその中になかったため、まずは就職して様々なビジネスモデルに触れて勉強しようということでUBSに就職することを選び、そこで圧倒的な成績を残すことになります。

 

彼の凄いところは、「物事を徹底的に考える力」と「選択と集中の能力の高さ」だと思います。

 

まず、物事を徹底的に考える力について。

考えることと行動することはしばしば相反することのように語られることがあります。

「考える前に行動しろ」とかいうこともよく言われますよね。

おそらく、彼が起業ノートにたくさんのことを書き溜めていたにもかかわらず起業という選択肢を当時取らなかったことも、見方によっては行動力がないとも捉える人もいるでしょう。

でも、「今は起業しない」という選択肢を選ぶ上で徹底的に考えぬいて人生の決断をし、就職したUBSでは常に誰よりも考えそして誰よりも働くという形での行動をした。

だからこそ、その土台の上に出来あがったSHOWROOMというサービスが成功を収めたのではないかと思います。

 

次に、選択と集中の能力の高さです。

本の中で彼も話していますが、山の中から宝を掘り当てようと思ったときに麓から掘り進めていくようではダメで、ここに宝があるだろうというポイントを2つほどに絞り、それが決まったら後はひたすらに掘ることに集中するだけでいいという考え方を彼は持っています。

闇雲に掘っていると、本当にこれでいいのかという不安がよぎって掘るのをやめてしまうことにつながってしまうのだそうです。

これは頭では分かっていてもなかなか行動に落とし込むのは難しいです。自分も見習っていきたい。

 

SHOWROOMのことも知っていたし前田さんのことも存在は認知していたけれど、この本を読んで彼に対するイメージがかなり変わりました。

 

いろいろな話をしながらも一本筋がしっかりと通っていて、前田裕二の人間性そのものを表しているようでした。

見た目に反して(失礼)とても真面目で、そして誰よりも努力家。

それがとてもよく伝わってくるいい本でした。